君に演じてほしい岡田以蔵がいるんだ
千秋楽恒例予告編は「飛龍伝」伊豆沼に細貝、一平を石田くんが!「幕末」勝に荒井、以臟に松村、土方を池岡、総司を新内さんが、「蒲田完結編」監督に久保田、小夏に愛原、銀ちゃんを味方が!俺は面白かったよ!
— 岡村俊一 (@okamurashunichi) 2021年1月31日
以蔵見たかったーーーー!
私は、いつか推しに「新・幕末純情伝」で岡田以蔵をやってほしいという気持ちがあきらめきれないオタクです。
あきらめきれないのだけれど、ただの一介のオタクなので、ただ祈るしかできない。
こんなあきらめきれないとか言っておきながら、過去の『新・幕末純情伝』のすべての公演も見たガチオタというわけではないし、歴女でもない。だから鼻で笑ってもらって構わないんですけど、推しにやってもらいたい演目は?役は?と聞かれたら、最初に『新・幕末純情伝』の岡田以蔵を挙げたいのです。
気が早い上にいろんなものをすっ飛ばしすぎだけど、推しが岡田以蔵が決まった時に送るために、フラスタの案まで考えたことある。
以蔵、なんか低い体勢で殺陣するのがかっけーし、強いし(物理)、それでも龍馬には最後まで忠犬なのが本当にいい。あと、育ちが悪いことをコンプレックスに思ってるんだと思うけど、それをあんまり隠してないところもいい。だからこそ龍馬の掲げる「自由元年」は、以蔵の悲願だったんだろうなぁと思う。
つかこうへい七回忌特別公演だった2016年の「新・幕末純情伝」についてはこちら
2018年の「『新・幕末純情伝』FAKE NEWS」もよかったです。
あの時の以蔵は松村龍之介さんだったんですけど、忠犬みが強くてかわいかった。早乙女友貴さんは狂犬みが強かった。松村龍之介さんの以蔵はあんまり人を殺さなそうだけど、早乙女友貴さんの以蔵はもうバッタバッタと殺してそう。そして、思い返せば2018年に至ってはお見送りがついてた。意味が分からん(いい意味で)。怒涛の演技を浴びた後で、当の本人に見送ってもらえるって何???すごい。あと、この時は田中涼星さんが桂小五郎やられてたんですけど、それまでテニミュの田中涼星さんしか知らなかったので、すっごくイメージちがくて、良い意味で裏切られて、すっごい良い印象が残ってます。確か何人かに見送ってもらったけど、松村龍之介さんと、田中涼星さんに「めっちゃよかったです泣」と言った記憶しか残ってない。
何がそんなにすごいのか、語彙力がない私にうまく説明はできないのだけれど、とにかく熱いエネルギーを舞台上から観客席に向けて放出し、ぶつけてくる、命を燃やしているような、そんな熱い舞台なので、私の心にずっと引っかかっているのだと思います。
もしも願いが叶うなら、推しが『新・幕末純情伝』で岡田以蔵を演じる世界線にいけますように。
この祈りはおそらくまるで干し草の中で縫い針を探すようなものなんですけど、まぁ神様にお願いするくらいはさせてもらいたいなと思って本日も祈っております。
つかこうへい「女優になるための36章」のなんてことない感想
本書は浜松から女優になるために上京してくる知り合いの娘に語りかける口調で展開されています。上下巻読みました。
本書を読んで何が一番衝撃だったかって
JUNONで連載してたんだ
ということ。
つかさん亡くなられたの2010年なんですよね。なんかつい昭和の偉人みたいに捉えがちなんですけどほんの11年前までご存命だったんですよね。
ということは、つかこうへい作品の中で起こる差別なんかは、割と最近起こっていたことなんだなぁと実感する。
昭和から令和にかけて、人権尊重とかそういう面でいうと飛躍的に変わったように思うけど、でもそれは私が差別を受ける側にいない(もしくは差別を受けているが幸運なことに気づいていない)だけで、まだすぐそこに差別や人権を軽んじる行為はは潜んでいるんだろうなと思う。
岸和田少年愚連隊~あの頃のハートは今もある~(2020秋の陣)
TEAM ODAC
2020年11月14日(土)~23日(月・祝)
全14公演
S席9,500円、A席8,000円
情報解禁から初日まで1か月切ってる!!!という驚きから、私の岸和田少年愚連隊はじまりました。驚いた。まぁ大人の事情があるんかなという感じだった。
最終的には途中でチケットを増やしたりして、大満足の舞台になりました。
私のストライクゾーンがたくさん詰まった舞台でした。マジでなに?すごい。
私のストライクゾーンの話はさておき、主人公のトモについてつらつらと。
本来の岸和田少年愚連隊シリーズの主人公はチュンバだと思うんですけど、本作はトモという、耳が不自由で養護施設で育った岸和田の青年が主人公でした。トモは養護施設をでて、ボロアパートで細々と暮らしてる。たまにトモを訪ねて養護施設時代の友達まりもとヤッピーが遊びに来る。まりもとヤッピーはトモ曰く「永遠に大人にならない魔法にかかっている」子たち。
本来の主人公・チュンバと小鉄が本作でどのようにかかわるのかというと、トモが中学生ぐらいのときに、いじめられていたところをチュンバと小鉄が助けて、それからトモがチュンバと小鉄の大ファン(というかほぼストーカー)になった……という関係性。
本作はヤクザの家から解放されたいヤクザの娘・美織がチュンバと出会うところからストーリーは動き始めます。
トモの家で美織とトモが会話するシーンがあるんですよね。まりもとヤッピー、トモ自身の過去を話すと、美織が「うちも一緒やで」と同調するんですけど、トモがここで美織に対して声を荒げえるんですよね。
「あなたと僕らは違います」って。
ここのトモのセリフで私的に一番つらかったのが「世の中に頑張って適応しようとしたことありますか?」ていうセリフ。
社会に何となく「標準」という概念が存在と思うんですけど、日本の社会って「標準」から外れてしまったものに対してものすごく冷たいので、そこから外れてしまった人たちにとって、「標準」であることが何よりも贅沢で、何よりも大事で、でもどう頑張っても「標準」にはなれない。今までどんなつらい目にあってきたのかなぁと思いをはせてしまいました。
とはいえトモ、結構したたかで、社会から外れてしまった自分となんやかんやうまく付き合えているように感じたので、きっと強く生きると思う。もちろんこうなるまでにトモはたくさん傷ついて、涙を流してきたんだと思うんですけど、自身が置かれた場所で咲いてるように思いました。
強さというのは喧嘩だけではない、というのを思った本作でした。
まとまったような、まとまってないような感じで終わり
#3次元ヲタクへ50の質問
3次元の推しを持つヲタクに聞きたい50の質問、略して 3次元ヲタクへ50の質問
友達の少ないヲタクがいろんな方に質問したいために50の質問を作りました。
もしよろしければお答えください。
お答えいただく場合、よろしければこちらの記事のURLをリンクで貼っていただけると幸いです。貼りたくない場合は貼らなくてもOKですが、貼っていただけると私が喜びます。
ツイッターのスレッド機能を活用してお答えいただく場合、#3次元ヲタクへ50の質問 をハッシュタグつけていただけるとめっちゃ嬉しいです。つけたくない場合はつけていただかなくとも問題ございませんが、つけていただくと私が喜びます。ツイート添付用画像は一番下に置いておきます。
背景素材こちらからお借りしました。
(1) あなたの推しは誰ですか?以降の質問はここで答えた方に関してお答えください。(複数回答可)
(2) 推し歴はどの程度ですか?
(3) 推しを初めて見たのはどんなシチュエーションでしたか?
(4) この人を推す!と心に決めたきっかけは何でしたか?
(5) 今の推しを推し始めて、あなたの心境や周囲で変化したことはありますか?
(6) 推しの性格で、1番推せるところはどこですか?
(7) 推しの顔で、1番推せるところはどこですか?
(8) 推しの体で、1番推せるところはどこですか?
(9) 推しを動物に例えるなら、どの動物ですか?
(10) 推しと5分間2人きりで話せるなら何を伝えたいですか?
(11) 推しと1日2人で出かけるなら何処に行きますか?
(12) 推しに手紙を書いたことはありますか?書いたことのない方は質問(19)へスキップしてください。
(13) 手紙はどのくらいの頻度で書きますか?
(14) 手紙は平均便箋何枚くらい書きますか?
(15) 推しが手紙を読んでくれたと確信したことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(16) 手紙を書く時、便箋や封筒に対してこだわっていることはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(17) 手紙を書く時、文章に対してこだわっていることはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(18) 手紙を書く時、上記以外にこだわっていることはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(19) 推しにプレゼントを送ったことはありますか?送ったことのない方は質問(28)までスキップしてください。
(20) プレゼントはどのくらいの頻度で送りますか?
(21) 推しがプレゼントを使ってくれたエピソードはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください
(22) 推しの欲しいものを普段からリサーチしてあげていますか?もしくは自分の好きなものをあげていますか?
(23) プレゼントを選ぶ時、誰かに相談したりしますか?
(24) プレゼントを買う御用達のお店やブランドはありますか?
(25) プレゼントのラッピングについてこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(26) プレゼントの中身についてこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(27) プレゼントについて、上記以外にこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(28) 推しの現場(舞台、ライブなど)に参加したことありますか?参加したことのない方は質問(34)までスキップしてください。
(29) 現場はどの程度の頻度で行きますか?コロナ禍以前の標準でお答えください
(30) 現場で推しからファンサをもらったことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(31) 現場で推しから何かモノ(サイン入りボール等)を入手したことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(32) 現場でヲタクの行動や服装に驚いたことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(33) 最前列のチケットだったことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(34) 推しの現場のために遠征したことはありますか?遠征したことのない方は質問(39)までスキップしてください。
(35) 遠征の必需品は何ですか?チケット以外でお答えください。
(36) 遠征の荷造りに関してこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(37) 遠征先でピンチになったことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(38) 遠征してよかった……と思ったことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(39) 推しとの接触イベントに参加した事はありますか?参加したことのない方は質問(45)までスキップしてください。
(40) その接触イベントとはどのようなものでしたか?経験したものを、できる限り羅列して教えてください。
(41) 接触イベントで推しとどんなことを話しましたか?ある場合はその時の話の内容を、複数回ある場合は1番印象に残っている内容を教えてください。
(42) 接触イベントで1番印象に残っている推しとの会話以外のエピソードはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(43) 接触イベントの時、自分の服装や身だしなみにこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(44) 接触イベントで反省したことはありますか?ある場合はその時のエピソードを、複数回ある場合は1番印象に残っているエピソードを教えてください。
(45) 推しのグッズ(ブロマイド、アクスタなど)を買ったことがありますか?買ったことのない方は質問(50)までスキップしてください。
(46) 推しのグッズを買うために1時間以上並んだことがありますか?ある場合には、最長で何時間並んだことがあるか、さらにその際のエピソードを教えてください。
(47) 推しのグッズは普段使いしていますか?
(48) 推しのグッズを人にあげたことはありますか?ある場合はその時の相手の反応を、複数回ある場合は1番印象に残っている相手の反応を教えてください。
(49) 推しのグッズを収納する時にこだわりはありますか?ある場合はどんなこだわりか教えてください。
(50) お疲れさまでした!最後に推しへの気持ちを自由に叫んでください!
ツイート添付用画像
どうぞよろしくお願いいたします。
映画「窮鼠はチーズの夢を見る」とそれにまつわる食事(微ネタバレ)
公開された次の日、監督と主演のお二人が登壇された様子が配信された舞台挨拶LV付の上映を拝見しました!
後からじわじわじわじわと「良さ」が来る映画でした。同行者も「よかった」と言ってくれて、珍しく同日にYou tubeで公開されたトークライブも生で拝見しました。
とにかく空間がオシャレ
画面の隅から隅までオシャレ
でもそれもすべて計算されているぽくて、さすが「恋愛映画の名手」と呼ばれるだけあるなぁ~などと考えてました。
そういうまじめな部分の議論はさておき、私が気になったのはこの映画に出てくる食事シーンが気になったんですよね
一つ目は冒頭で恭一が嫁と中華に行くシーン。
個室で円卓を2人で囲む恭一と嫁。
おそらく一品目に提供されたエビチリ。
恭一と嫁の前に1皿ずつ丁寧にサーブされるエビチリ。
いや、シェアせんのかい。
中華の良さ殺しとる!!!!!!!!!
よく見たら円卓だけどターンテーブルない!!!!シェアさせる気のない中華!!!!!!終わった後にはじんわりくる余韻に浸っていたけど、思わず同行者に言ってしまった。エビチリシェアせんのかいって。そしたら「コース料理だったんじゃない???」って返されたんた。なるほどと一瞬思ったけど、一品目からエビチリ????というセカンド疑問が生まれた。一品目は冷菜の盛り合わせとか持ってきてほしい。
なんというか食事の概念までオシャレだった。
そんでもって次は恭一の部屋で今ヶ瀬が待ってて、
恭一「今日の夕飯何だったの?」
今ヶ瀬「……グラタン」
このシーン
今ヶ瀬「……グラタン」
料理腕平均以下私「ぐ、ぐらたん」
すげーぜ
市販のたれでつくった生姜焼きとか めんつゆとにんにくチューブで適当に味付けした肉野菜炒めとかじゃないんだ
今ヶ瀬レベルになるとグラタン作れるんだ
恭一「グラタンかぁ……ちょっと食べよっかな笑」
いや、軽
もっと驚かんかい!グラタンぞ!?!?!?!?!?!?
グラタンて作るのめちゃめんどくさそうじゃないですか?作ったことないんで知らないんですけど。ちなみにこれも同行者に言われましたけど「市販のホワイトソース使えば割と手間はかからない」と言われて、この世をは私が生きるには広すぎる……と思った。
食事にもリアルさより雰囲気求める感じなんだろうなと思った。
食い意地汚いパーソンの私はこの食事にまつわる2つのシーンが気になったというお話でした。
あと、終わった後にはとにかくカールスバーグを探して酒屋めぐりました。
日本のテレビ局を見て価値観を考える
関西テレビの情報番組にて、男性か女性かわからない人の胸を触るシーンが放送されて若一光司先生がお怒りになられた件。
若一先生のお言葉
m.huffingtonpost.jp
本件に関して別のネットニュースの記事で「本人が承諾してればいいんじゃないの?」と答えたテレビマンがいるらしいんですけど、この発想、極端に言うと会計前にスーパー内で刺身を食べて炎上したYouTuberと発想が似てるなァと思いました。自分から半径5m内の事しか考えられないというか、想像力に欠けますよね。若一先生が声をあげたのは、顔も分からないけど、きっとどこかで涙を流してき
最近では安藤優子キャスターが炎上したことが記憶に新しいですね。
news.yahoo.co.jp
これに対して脳科学者の茂木健一郎さんがこのようにツイートしていた。
これ、安藤優子さんご自身の問題であるというよりも、日本の地上波テレビ全体の「ノリ」の問題だという印象がある。だって、現場に行くと、そういう感じが実際にあるし、バラエティやお笑い番組もそういう調子。そのあたりの文化を変えられたらいいのにと思う。 https://t.co/HFXnYVgrUF
— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2020年8月19日
放送の映像を見るにつけ、テレビ局の「ノリ」だけではなくて安藤キャスターが単に事の重大性をわかってないだけなように見受けられるなぁというのが私個人の主観なんですけど、この安藤キャスターの「ノリ」と「重大性のわからなさ」は日本のテレビ業界にいたから培われたモノなのだろうなと感じました。
あとこれは炎上ではないですけど、吉本興行の社員がExcelのサム関数使っただけで「リケジョ!」と言い、世間に呆れられたこともありましたよね。
www.google.com
テレビ局に勤める方って間違いなく優秀な方が多いはずで、仮に下請けの制作会社がこれを作ってたとしても「今どきこんなこと言ったら赤っ恥だぞ」と止める人がいなかったことに、素直に驚きでした。何でしょうね、テレビ局に関係する人以外のこと、猿か何かかと思ってらっしゃるのか?と思いました。
テレビ局に勤める方が優秀な方が多いのは間違いないと思いますが、優秀な方の中でも学生時代にクラスのヒエラルキー頂点、所謂「一軍」に所属してた人達が多いんだろうなぁと、個人的には思ってます。「一軍」こそ正義で、「一軍」以外の人達のことはいじって笑いにしていい(それで一軍のメンバーが笑うのでOKという判定)、「一軍」のこそがトレンドリーダーで、「一軍」以外は「一軍」の引き立て役。しかも「一軍」の周りにいるのはキョロ充ばかりなので、基本的に一軍はすべり知らず。
キョロ充:
d.hatena.ne.jp
しかしヒエラルキーの上ということは、つまり三角形のテッペンというわけで、実は「一軍じゃなかった人達」の方が人口的には圧倒的に多いのではなかろうかと思います。
「一軍じゃなかった人達」が「一軍の笑い」を見ても、笑えないよな……て思います。
このように、昭和から平成初期にかけてあった価値観が、平成後期から令和になり、少しずつアップデートされているなと感じます。
ただ間違えてはならないのは、ネットの方が優れているという訳では無い点です。誰もが発信者になれますが、ネットで注目を浴びたいがために過激な方向に進んでしまう人がいるように思います。
テレビもネットも、それぞれの良いところ、ダメなところを踏まえて、エンターテインメントとして生き残って欲しいなと思います。
朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』
かまたちまちま書き溜めていたものをやっとこ投下
つかこうへい没後10年追悼イベント
朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』
2020年7月10日(金)~12日(日)
【追加公演】2020年7月23日(木・祝)~26日(日)
チケット代7500円
千秋楽配信アリ、ライブ配信3500円
あらすじ:
www.rup.co.jp
大スター・銀ちゃんと、大部屋俳優・ヤスの奇妙な友情?がメインの話と思うんですけど、大部屋俳優の1人や2人殺してでも、いい映画をつくってなんぼ!それこそ粋!という価値観が根強くあり、どこまで誇張してるのかわかりませんが、これぞ昭和の芸能界!って感じでした。ヤスの優しさや銀ちゃんの背負ってるモノ、小夏の思い、たくさん見どころあるの思うのですけど、私はこの演劇に描写される昭和の価値観が単純に恐ろしかったです。
昔読んだ松尾スズキさんのエッセイにて(何冊か読んだのでどれに載ってるか失念してしまいましたが)、「某テレビマンは「ADを3人を廃人にしないと面白いバラエティは作れない」と言って高笑いしていた」というエピソードが書かれていて、それがとても印象に残っていました。今回観劇して、改めてそれを思い出しました。
昭和から平成初期の芸能界において、下っ端の2~3人の人生を潰してでも作品を追求することは「かっこいい」とされていたんだなと感じますよね。
そういう価値観があった時代ですから、今より簡単に弱者は踏みにじられていたこともあるのではないかと思います。「古き良き昭和」と形容されることも多いですが、人権意識の点では令和の方が進化してると思います。
ただ、この物語の登場人物たちは、ガムシャラに生き、限りある「生」を全うしようとしているように感じました。令和に生きる私の目から見ると、昭和の過酷な時代を生きる若者たちに対して、幸せに生きてほしいと強く願わざるを得ません。
私は古い価値観は肯定はしないですけれども、彼らの輝きを描くためには、彼らの生きた時代をそのまま描写することは不可欠なことなのだと感じました。
そんな中、必死に生きる大部屋俳優のヤス。階段落ちの撮影に挑んだ俳優は良くて半身不随、悪けりゃ死ぬ、その代わり1日限りトップスターになれる。銀ちゃんに半ば強引に押し付けられた身重の女優・小夏の出産費用を捻出するために命がけで階段落ちに挑む。
後半で銀ちゃん自身が階段落ちに挑むシーンがあるんですけど、そこで銀ちゃんが「ヤスは命がけで出産費用を稼いだんだ」と熱く語るシーンがとても印象深く、まばゆいほどに心に残ってます。
それとですね
っと思いました。当たり前体操ですね。すいません。
味方さんは何度も木村伝兵衛で見てきてるのでまあ当たり前と言えば当たり前なんですけど、植田圭輔さん、井上小百合さん、演技うま…(上メセ失礼)って改めて思った。私は植田さんを舞台で拝見したのはヘタミュとエーステだけで、もちろんどちらもハマり役で、特にエーステは「えっあれ植ちゃん?」と思うほどではあったんですけど、ウィッグとカラコンもしてたおかげもあるんかなと思ってたんですよね。ちがったんですね。大変失礼しました。今回、全身むき出しでヤスを演じている姿を見て凄みを感じましたし、階段落ちのシーン本当にヤスの覚悟が伝わってきてすごかったです。語彙力皆無。
井上さんも、帝一の國で拝見してて、その時はあんまりメインじゃなかったんですけど、1人で長めに朗読するところで、いや、演技うま……てなりました。語彙力ゼロ。陳腐な表現になりますけど、井上さんが話していると、まるで目の前に情景が浮かぶようでした。本当にそう。めっちゃビビりました。
そんなわけでテレビ局に感じる古い価値観についても思いを馳せてたら、まったく演劇関係なくなったので、別に投稿します。