「パタリロ!スターダスト計画」でリアコヲタの悲しみと業の深さを考える
※これは別のSNSで書いていた記事を加筆修正したリサイクル記事です※
「パタリロ!スターダスト計画」を観劇しました。
魔夜メンズと呼ばれるアンサンブルのお一人が負傷して車椅子で出演していたり、タマネギ部隊と呼ばれる主人公・パタリロを支えるマリネラ王国の精鋭部隊の一人が負傷して大阪から降板したり、メイン出演者の一人が後に逮捕されるなどして話題に事欠かない舞台でしたね。逮捕は公演後でしたけど...。バンコランめっちゃはまり役だったので残念です。
以下、メチャ・メーチャ ネタバレします。
ざっくり紹介
パタリロ:主人公 ダイヤモンドの製造と販売で栄える常春の国・マリネラ王国の国王。おそらく加藤諒さんがいなかったら成立しない。バンコラン:イギリス情報局秘密情報部(MI6)所属の凄腕エージェント。美少年キラー。美少年は見つめられるとみんなもだえながらバンコランに惚れる。
ビョルン:マライヒと同じくの暗殺者だった。美少年。かつてバンコランの恋仲だった。故人。いろいろあってバンコランが殺してる。
アンドレセン:パタバンマラの前に姿を表したビョルンそっくりの美少年。その正体はビョルンの双子の弟。兄と同じく暗殺者やってる。ビョルンの日記を読んでいつの間にかバンコランのこと好きになってる。恐るべし美少年キラー。
ロビー少尉:マリネラ宇宙局で働く儚げで病弱な青年。不思議な治癒能力がある。本記事にはでてこないので割愛。ごめん。
タマネギ部隊:たくさんいる。
魔夜メンズ:たくさんいる。
スターダスト計画:ダイヤモンドを宇宙から降らせる→デカイ雹になって降り注ぐ→人間が死ぬ という恐ろしい計画(伝われ)アンドレセンが所属する悪の組織・タランテラが仕掛けてる。
舞台のクライマックスで、スターダスト計画を止めようとするバンコランに対してアンドレセンが提示した条件は「私を愛してくれないかな?」というもの。
これが私的にはめちゃつらくてどうしようもなかった。
だって愛するって理屈じゃないのに、それを言葉にして、理屈で訴えるところが不憫で、それでももうそれしか訴える方法が残されてないアンドレセンの姿が痛々しくて辛すぎて、もうやめてさしあげろとしか言えなかった。
言うてアンドレセンはビョルンの日記を読んでバンコランを好きになっただけのバンコランのリアコヲタなんですよね。それに対してマライヒはいわゆる本カノ。ヲタが本カノの目の前で、しかも本カノの命を人質に脅迫しながら「愛してくれないかな?」は辛すぎてふるえる。例えが雑で申し訳ない。お兄ちゃんが元カレだったってことはリアコヲタより距離近いよね。
原作ではめちゃくちゃ浮気性らしいバンコランですけど、結局人の心は理屈で動かないから、いざマライヒに命の危険が及んだときに、己の身を呈して守ろうとするバンコラン。それを目の当たりにするアンドレセン。いかんコレ書いててまた泣きそうになったわ。
アンドレセンのその要求は空を切って消えていくわけです。
何回も言うけど、人の気持ちって理屈じゃないから。
だからどんなにメンバーに納得されてなくてもユニットからあっさり脱退したり、ファンから嫌われまくってる女とあっさり入籍したりするんです。(何の話?)
どんなにスポットライトを浴びようが本人のやりたいことが優先されてしまうこともあるし、ヲタやファンが5万人いようが5億人いようが、たった1人の本カノには叶わないこともある。
※「本人の選択を応援するのが真のヲタ」「リアコじゃなくてもバカ女との結婚はイヤ」などなどの論争はここでは重要ではないので、無視します。
アンドレセンはバンヲタ5万人の中でもバンコランに近い方にいるかもしれないけど!!!!!
マライヒには叶わないんだよ!!!!
って思うと、アンドレセンの切実なお願いがマジで辛かったなァ。
例えバンコランがアンドレセンの申し出を了承したとしても、それは結局上辺だけの愛で、アンドレセンが欲しい愛情は手に入れられないんですよね。
アンドレセンは賢い子だからそんなことわかってるかもしれないけど、だからこそバンコランに言葉で訴えた時の気持ちが測り知れない。ヲタクはお気持ち表明したがるもんね。(何の話?)
ゴールデンボンバーのキリショーさんがテレビで紹介してたこの歌の最後の一節がマジでアンドレセンだなあ…と思った記念に今回のブログを書きました。
アンドレセンが来世で幸せになってくれることを陰ながらお祈りしております。
あと、マイファースト小林亮太さんがアンドレセンだったもので、後に「僕のヒーローアカデミア」にて爆豪勝己にキャスティングされてハチャ・メーチャ驚いた記憶があります。終わり。